なにか聞こえる

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昔から自分が『変わったやつ』だという自覚があるかって言われたら、正直なかった。 自分にとってそれは、そこそこ当たり前のことだったから。 そう、いつものことってほど『不思議』はつきまとってはこなかったし、その『不思議』が起こるのは決まって一人の時だったから、子どもの時でも誰かに気付かれるようなこともなかった。 それにもう今はいい大人だから、その『不思議』に夢を見るほどの可愛げも持ち合わせてはいないんだ。 でも――
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