始まりは、白昼の遊び

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始まりは、白昼の遊び

親が離婚し、住み慣れた家を離れた中学二年生の夏ーーー。 引っ越し先で出会ったのは、同級生と隣に住んでいた小学生の姉妹。 弟とお隣の長女も同級生で、すんなりお友達になれた。 何処に行くのも何をするのも一緒で、帰宅後や休日は、常に5人で居るのが当たり前。 夏休みもそんな感じだったのだが、唐突に弟が『コックリをしょう』と言いだした。 誰もが経験があるのではないだろうか? どうせ、何も起こらない。誰かが動かしている。昼間なら明るいしに何も出ない。一人じゃなければ怖くない。 そんな軽い気持ちと興味本位で友達と楽しみ、ほら、何も起こらなかった。っと、盛り上がる遊びを……。 私は、見えないが気配を感じる事があるので、冗談でするものでは無いと理解していたが、どこかで明るいし大丈夫か。と、安易に考えていた。 それが、間違えだと思い知らされた時には、後の祭りだった。 五円玉は弟が、紙は姉妹が用意して、車一台が通るのがやっとの家の前の細い道路で輪になり私の同級生、仮にA子とする。その子の開始の声で始まった。 私は、言い知れぬ不安を紛らわせようと、愛猫を抱き締めて五円玉に指を置いた。
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