白猫の女の子

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 いつもより遅めに学校に着くと、周平と啓介が俺を出迎える。 「よぉ、今日は遅かったじゃん」 「おはよう。昨日ちょっと寝るのが遅かったから」 「寝るのが遅かった? はっは~ん」  途端嫌らしい顔をして笑う周平。  また良からぬことを考えてるな……。 「お前も健全な男だな」 「違うって」  隣で呆れながら聞いていた啓介だったが、ついに周平に突っ込む。  それは俺と寸分の狂いもなくハモった。 「何、お前らはしない訳? それはいかんよ! 健全な男たるもの我慢と言うのは――」 「昨日はゆっくり出来たか?」  力説を始める周平を無視して、啓介が訊ねてきた。  昨日の白猫との不思議な出来事を思えばもやもやする部分もあるが、にこっと微笑んだ。 「ほのかと話をしてきたよ」  それは文字通り、彼女と。 「そっか」  安心したように微笑めば、「俺を無視してんじゃねー!」と周平が割って入ってきた。  はははとふたりで笑っていると、担任の瀬戸がやって来た。  皆は慌てて自分の席に戻って行く。 「今日は突然だが、このクラスに新しい仲間が増えるぞ」  新しい仲間? 何々、転校生?  教室の中がざわつく。 「ほら静かにしろ。じゃあ入って来て」  瀬戸が廊下に向かって言えば、転校生が入って来た。
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