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「なんで俺等が忠告してたか解るか?」
「それは…」
「お前は途中からこっちに来たから知らんやろうけど、他のバンマンにストーカー行為してた奴やで」
「え?そうなの?」
「悪いが、A奴はお前が来る前に他の奴に現を抜かし今度はM咲希に食いついた。考えてみろ、お前がいなくなるかそれ以上の奴が現れたら乗り換えるぞ」
「う~ん……」
「プライドはないんか?顔だけで寄ってこられとるんやで。つまりお前がギターを弾こうが顔で評価されとんねん」
「……それはちょっと;」
「俺は反対やな。アレはサゲマンだぞ。M咲希に取ってプラスの一つもない」
「でも…楽しいし…」
「お前は音楽でやっていきたいんか?ただ単に遊びでやってんのか?どっちやねん」
「…音楽でやっていきたい」
「ならちゃんとしろや。女で潰すような事はやめろ。女の為に自分の夢諦められるんならなんにも言わん。そうやないなら、売れて稼いでから女遊びしろ。なにも今レベルの低い女を選ばなくても、自分が大成したら今よりもっと良い女を選べれるんやから」
「うん…そうやね」
「これだけは言うわ。お前がちゃんとするなら俺等スタッフはサポートする。しかし、女が目的でヨコシマな考えでやるなら俺等は一切、力を貸さない。俺等はバンマンの女遊びの為にいる訳ちゃう。噂消すのも仕事の一つやけど、その為に俺等がどんだけ苦労してるか理解してや」
「解った。ごめんなさい」
反省したのかは解らないが、その場では反省の色を見せた。
何より説教食らうとは思ってもみなかっただろう。
ぶっちゃけ俺はメンバーにも何度か怒っている。
俺はスタッフの給料を貰っている訳じゃない。
給料が出るならそこまでは言わないが、こっちはボランティアとしてやっている。
無償でやっているのに、それらを無視されるのは腹が立つ。
折角、今後活動し易くして色んな所から信用を得てきたのに無駄にされるのは今までの苦労を台無しにされてるのと同じ。
甘えが出たメンバーを厳しく叱る事、ハッキリ言う事も俺の仕事だった。
「少し人気が出たからっててめぇらいい気になるんじゃねぇよ。ああ?地元だけやろが。何、有名人気取りやねん貴様等は。ふざけんなよ?全国ツアーしてから偉そうな口叩けや(怒)」
これを言われたメンバーはどう思ったやろうな(笑)
改めて怖いという事と俺を敵に回したらアカンと思うたらしいが………。
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