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やるべき事やってから筋通すべき。
やる事やってなくて言う事は誰だって出来る。
そんな奴等は餓鬼、我儘でしかない。
そういや機材の搬出でも言うたな……バン車に機材を入れずファンの子達に見張りさせたまま楽屋に入り浸ってたメンバーに怒って、最後に「今から10分しても積めなかったらお前等の大切な楽器と機材、全部壊したるからな」と言った事もあったな………(←鬼)
話を戻して。
話をしてる間にA奴達がちょっかいを出してくる。
俺等の席の前をA奴は酔っ払った振りして2人に抱えて貰い、ウロチョロする。
M咲希に構うなと伝える。
他の皆も解ったのか、気を引くのにやってますいうのが見え見え。
すんごい演技下手なんですけど。
欝陶しいから外に連れ出してみた。
すると店内に居ない事に気付いたのか、後から追ってくる。
M咲希はどう思うてるのか知らんが、一緒に居る子達ドン引き。
どんだけの執念やねん。
無視って、店内に戻った。
すると話の続き最中、エントランスでA奴が泣いたとJ螺が伝えにきた。
M咲希はハッとしてA奴の所に行く。
俺は、彼女のその執念に溜息。
気を引く為にはどんな手も使うという事か。
俺だけじゃアカンな…Rにも伝えようと思いながら、俺は周りの子を制しM咲希の後を追った。
エントランスには泣くA奴にオロオロしてるM咲希。
俺と目が合ったM咲希に戻るように合図した。
そろそろ言うべきか。
我慢してるのは俺だけやない。
周りのファンやバンマンも我慢をしている。
こいつ一人のせいで、皆が嫌な思いするのは割に合わん。
つか迷惑やという事、注意をせなアカンし。
泣くA奴に2人は付いていたが、話あるから席外してくれん?と言い人払いをした。
隣の席に座ると切り出した。
「なんで泣いとん?」
「…………」
泣いたまま喋らない。
腕を掴んで揺すった。
「泣いたままじゃなんにも解らん。M咲希に居て貰いたいやろうけど、今は打ち上げの場。他にもファンがいるから自分だけ相手に出来んから仕方ないやん」
するとA奴は答えた。
「ち…違うの。ただ、昔の事思い出して」
………はぁ?昔の事?
「私…皆に無視されてて、学校でも一人で。今のバイト先だって従業員に無視されてなんで私だけこんな目に遭わなきゃ…い、いけないのって……」
話すA奴の腕を掴んでた俺は、その腕をパッと離した。
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