+3人の奇行+

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絡んだ内容がまた凄い。 それは、酔っ払ったD一は普段大人しいのと変わってやけに積極的。 ファン達で賑わうその席に行ったかと思うと、膝の上に座って抱き着いた。 周りの空気が一瞬凍る…。 俺は笑ったが、良くない事も解ってるから引きずり降ろして席に戻したが……笑い話に持っていけず、悪いイメージだけを残していた。 そんなD一が酔っ払っている! 俺は席に居ながらも視界からD一を離さずに居たが、Rに呼ばれる。 なんやねんと思いながらもRの所へ行き、ビールがなくなったーと言うRに溜息一つ。 オーダーして戻る最中、ファンの子が泣きながら駆け寄って来た。 慌てて、どないしたん?と声掛けたら連れの子が話しだした。 「いくらなんでもアレは酷い!」 一体なんの事かと解らないので問うてみた。 「これはファン交えての打ち上げじゃん。なのに、バンマンにあんな事するなんて他のファンの子に対して侮辱してる!」 悲鳴に近い意見を聞いて、指差す方向へ足を進めると……原因が。 A奴がストーカー行為してたウチのバンドのベースが酔っ払って寝てた。 その上に覆い被さるようにD一がくっついて寝ている。 …………………。 怒りがピークに近くなる。 さっきA奴に注意したばかりや言うのになんやねんコイツ等は。 マジ、喧嘩売ってんのか?と思いつつ笑顔でD一を起こし、寝るなら席戻って寝てな~と促し無防備に寝ているH涙にパンチ。 何発か食らわして起きたH涙が何事かと言う顔をしたから胸倉を掴み、聞こえない音量で 「お前、ふざけてんのか?ブチ殺すぞ」 と俺は言った。 起きて早々、ブチ殺すなんて言われるなんて思わんやろうけど今、何をしているかを考えたら言われてもしゃーない事や思うねん。 「え……○○さん、何…?」 とか言うから教えた。 「お前、今何してんのか解ってんのか?打ち上げ中やで。寝るんならバン車行って寝ろや。お前が無防備にこんな所で寝てるからD一が被さって寝てたんやで。それ見たファンが涙流しながら俺に訴えてきたんや。自分がどんな立場かよう考えろや」 目をぱちくりしながら、嘘とか言うて黙る。 フォローも仕事の内やから起きたH涙に、涙流してたファンの子の席に行き慰めるよう指示した後奴等の処分を考える。 まず、歳上のH涙に言い上げる俺も俺なんだが仕事としたら関係ない。
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