序章

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朝、またなんだかんだと煩く文句言われるのも嫌だし何よりそれで機嫌損ねて衣装代払わないとか言われるのが痛いので我慢して作った。 奴は無言のまま朝ご飯を全部平らげ、長い長い化粧(微ジュアル系)を施して出て行った。 それから俺は泥のように眠る。 そしてYの給料日、俺は今日で我慢の日が終わると思っていた。 部屋は掃除しても荒らされ、なんの物体か解らない細かい塵のようなゴミ(フケ?)やごみ箱から溢れる買い物ゴミ等ストレスから離れられる。 しかし、朝送り出してから連絡が無い。 ちゃんと給料入ったら支払うと約束したにも関わらず、なんにも連絡が無い。 今日が家賃を振り込む期日で焦る俺。 いくら連絡しても繋がらない。 全て、圏外か電波が届かないになる。 今思えば、その時着拒されていたかも知れない。 友達に連絡してもYの足取りは掴めず、心配して友達のTが家にやってきた。 金がなく、栄養という栄養も取れず布団の上で横たわる俺を見てTは悲鳴を上げた。 「大丈夫!?」 部屋に上がり俺の側に駆け寄ると俺の顔を見て、 「!!………死相が…出てる」 悲しそうな顔をして言った。 友達Tはそういうモノが見える子で、気味悪がられるから普段は言わないようにしていたがTはそう俺に言った。 当時、俺は家の事情で独り暮らしをしなければならず、更に職場がとんでもない所で生活は圧迫していた。 誰にも頼る事が出来ない俺は生活費の削減でコンビニ食を控え、スーパーの安い物で補っていた訳で。 肉や魚は消費期限ギリで安くなった物しか買えなかった。 そんな中にYが食費を浪費した為、日頃の俺はそうめん食が殆どの中に他の食事一食を交互にして生活していたから、結局そうめんしか食べれず栄養失調手前になっていた。 Tはコンビニでご飯買って来ると言ったが、簡単なモノしか受け付けられなくなっていた俺は拒否、けどパンを何個かと飲み物与えてくれた。 Tには感謝しても感謝しきれない。 助けてくれなければ、部屋でミイラ化してただろう。 肌の色も真っ白を通り越して青白く、頬もコケてガリガリになってたんだから… 飢えとは恐ろしい。 夜までYが居そうな所を手当たり次第、駆け走って捜していた。
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