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「『2人』他に残ってるんだな?」
最初に声を上げたのはふぁぶれだった。
その眼には決意が見える。
その横でシナノと飽人が小さくため息。しかしそれはいつものこと、と言いたげなものであった。
「助けに行こう。こんな世界の惨状だ、有栖みたいにいつまでも無事とは限らねぇ!」
彼ならそう言うだろう。
かつての人間たちのように、有栖たちサイボーグを探している存在が居ないとは限らない。
むしろこんな世界情勢で彼女らの技術はそれだけでパワーバランスを塗り替えかねない。
もしそれが悪しきものに渡ったなら、その脅威は容易に想像出来る。
もっとも、ふぁぶれはそんな深く考える男ではない。
『助けるべきなら助ける』そういう人間だ。
「そこで、今回全員を招集した話に繋がるんだ。平和主義同盟、今回の任務は彼女を含む3人のサイボーグの救出と保護だ。」
夜霧はここで今回の任務を明かした。
今回は彼女らを救う為に集ったのだと。
「リーダー…」
「うん、もう過去の負の連鎖、その一つを終わらせようか。」
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