その眼に再び灯を

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「でも、一番何とかしたいと思っているのは君でしょ?」 「うるせぇ。」 またエネが毒を吐く。 その腕の中で、シナノが『ざまみろ』と言いたげなドヤ顔をしているのが、ふぁぶれにとってはまた腹立たしい。 が、否定は出来なかった。 図星だったからだ。 サイボーグになった時点で不幸な彼女に、これ以上の重荷を背負わせるの自体が、ふぁぶれは気に入らない。 せめて傷くらいは…そんな気持ちはあった。 「リーダー以外じゃ、実質俺たちが最後か。」 「ですねーちょっと遅くなっちゃいました。」 その時、酒場跡に更に二人の人間が入ってきた。 1人は180cmはあるダークスーツに身を包む伊達眼鏡をかけた、やたら眼光鋭い男。 もう一人は頭を覆う猫耳パーカーに膝丈ミニスカートを履いている美少女だ 「NnNnと夜碧か。」 「よみちゃん~!!あいかわらずかわええのうw!」 二人も旅団のメンバー、男性が『NnNn』、少女…みたいな見た目と恰好だが実は男の(所謂女装男子だ)『夜碧』だ。 そして、飽人はテンション高く手をワキワキさせている。 可愛いものに目が無い彼女は時折彼にやや行き過ぎたスキンシップをする…彼にとっては変態さんだ。 「はい、シナノ任せた。」 「うわぉ!?」 時にはターゲットになることも有る被害者その2のエネは面倒事を感じて、彼女に向かってシナノを放り投げる。 飽人は反射的にそれをキャッチした。 当然、手は塞がってしまう。
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