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随分ぞんざいな扱いだが、パートナー故にシナノがこの変態の扱いは上手いのは周知の事実だ。後は彼が何とかするだろう。
「…良い判断だな、エネ。」
「あのモードになると、こっちにも被害が出そうだからね。」
青筋を立てながらため息を吐くと言う器用なことをしながらNnNnは言う。
「ちょっとエネっち!何するのさ!?折角よみちゃんとのスキンシップぐへへへ…をさ!」
「そんなんだからでしょ?話が進まなくなるし。ただでさえ、この後、多分、橙空さんの着せ替えタイムが待ってるのに、こっちにまで飛び火したら倍で疲れるし。」
エネはゆるゆるとため息を吐きながら、買い物に行ったパートナーに思いを馳せる。
服を買いに行くと言っていた辺り、おそらくそう言うことなのだろう。
エネのパートナーも、どちらかと言うと飽人寄りなのだ。
「ちょっとオイラの扱い雑じゃない?」
「我慢しろ。そいつが暴走したら話すどころじゃなくなる…有栖と言ったか?」
シナノの小さな不満をあしらいながら、NnNnは有栖と向き合う。
目と目がお互いを見る。
「サイボーグとやらを見たのは初めてだが、ほぼ人間と変わらないな。」
「見た目だけはね。中身はこんな状態さ。」
そういってアリスは眼帯をほどいて左目とその周りを見せる。
人間のような目は、そう見えるように偽装されただけであって、その周りには多くの小さな機械が付いているのが、皮膚が剥がれた状態ではよく見える。目自体は人間のそれとは異なるカメラやライトが内臓されているのだ。
そして、目の周りには金属線や金属繊維で出来た筋肉のようなものが絡みついている。
これだけで、もう人間離れしている。
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