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教室の扉を開けて中を覗く。
どうせ誰も居ないんだろう。
そう思っていた少女は驚いた。
教卓の上に誰かが座っている。
うつむいていて、その顔は見えない。
入り口に立っている少女に気づいたのか、その人はふと顔をあげた。
「おはよう」
年頃の男子らしからぬ、落ち着いた雰囲気を持ち合わせた少年に少女は戸惑った。
そもそもこの人は誰なのだろう。
見覚えが無かった。
「おはよう……」
それでも挨拶はしなければ、と思いなんとか返事をして、自分の席に座った。
真新しくて綺麗な机。
いつの間に変わったのだろう。
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