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付き合い始めたのは高校2年の夏だった。
地元だけでなく、全国的に有名になった夏の一大イベントのお祭りに彼は参加していて、私はただの観客。
同じクラスの仲間たちと一緒に参加するから観に来てくれと掛けられた言葉に胸を弾ませて、苦手な人混みへと女友達と連れ立って出掛けた。
祭りの終わりに告白された。
夏に始まった恋は冬になると終わりを告げると、地元ではよく云われるジンクスのようなもの。
太陽の熱さに充てられ気分も気持ちも昂り高揚し、朦朧となったまま欲望を晴らそうと近場の相手と汗ばむ体を重ねて始まり、翳り始める陽の傾きと吹き付ける冷たい空気に冷静さを与えられて目が覚める。
《本当に好きな人だろうか?》
ふと我に返り隣に肌を這わせる相手に気持ちが萎える。
だから、冬には別れが訪れる。
そういわれる夏に始まった恋でも、季節を越えて傍に居られる恋人たちは《本当に想いを寄せる人》なのだと安堵する。
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