王子様

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「当たり前でしょ?麻木先輩はあたしのライバルなんだから。」 「ほんとに麻木先輩だけは認めてるのねー。」 「それはそうよ。……竜崎先輩と仲良くなれたのも、麻木先輩がいたからこそだもの。」 麻木先輩が間に入ってくれたから、あたしは竜崎先輩と話せたり一緒に作業できたりして、今がある。 「……見に行かないの?」 「行かない。」 「どうして?」 「何でか分からないけど……見たくないの。」 「珍しいこともあるのねー」と梨華は、少しつまらなそうに呟いた。 今までとは違う。 焦り、不安、恐怖……様々な感情が入り雑じり、あたしは机に顔を伏せた。 ,
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