王子様

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「うん……これで私、ちゃんと受験勉強できる!」 その声はさっきよりも明るくて、すっきりした様に感じられた。 「おう、お互いに頑張ろうな。」 「ばーか、隼人は推薦組で余裕なくせに。」 「ははっ、バレてたか。」 いつもの二人の空気感。 この空気感だけは、あたしがどれだけ努力したところで出来ない。 だからこそ、怖かった。 もしかしたら、竜崎先輩は麻木先輩と付き合うんじゃないかって。 そうなったら、本当に勝ち目がないと思ってたから。 実際、あたしは思ってたんだ……。 麻木先輩には勝てないんだって。 ,
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