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どれくらいの時間がたったのだろう。
夕暮れが終わり、夜が更に近づいていた頃。
「じゃあ、美依……そろそろ帰ろうか。」
そんな声が聞こえてきた頃だった。
「いや……すごい申し訳ないんだけど、別々に帰りたいな。」
「……そっか、じゃあ俺は少し待ってから帰るよ。」
「うん、ありがとう。……さすがの私もフラれた直後に並んで帰れないからさ。」
少し寂しそうな声からして、麻木先輩はまだ想いが強いと感じた。
「うん……じゃあ、また明日……な?」
優しく微笑みかける竜崎先輩は、本当に王子様みたいだった。
「うん……また明日……。」
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