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Bのヤツは、更に言葉を続ける。
「でさ。
俺が個人的に考える、カフェラテの理想的なコーヒーとミルクの割合というのは…
それぞれを半分ずつに混ぜ合わせる事だと思うんだ。つまり、50パーに対して50パー、半分半分だ。
これだとミルクのコクの有るボリューム感とコーヒーの深い苦味の両方が味わえるんだ。
もちろん、コーヒーとミルクそれぞれ別々に飲んでも十分美味しいけどな」
と…
ここでBのヤツは、少し『間』をおくと、
「で…俺はここで、何が言いたいかというとだな…」
と、更に言葉を続けた。
「例え、タイプが全く違う二つの飲み物が同じ一つのグラスに半分半分に入ったとしても、
やり方によっちゃ十分に美味しく味わえるって事さ!」
…なるほど…。
そういう事か…。
俺は、今…
Bが言った言葉を心の中で『反すう』してみた。
『例え、タイプが全く違う二つの飲み物が同じ一つのグラスに半分半分に入ったとしても、やり方によっては十分に美味しく味わえる』…。
つまり、Bのヤツは…
今の『俺達の事』を
カフェラテに例えたんだ…。
例え、
タイプが全く違う二つの『人格』が…
同じ一つの『肉体』に半分半分に宿ったとしても…
やり方によっては
十分に上手くやって行ける、と…。
「ああ…」
俺は…頭を抱えた。
「B…。いい加減『消えて』くれ……」
どうやら…
俺の
『二重人格症』は…
まだ当分、治りそうにない………。
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