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「さて、そろそろ仕事の時間だな……」
ジュウベイはそう言い、線路に向かってバレットM82A3を構えた。静かな呼吸が精神の安定性を示す。
銃口の先に地下鉄の車両が掛かってくる。ホシの位置は岡田達の部下から伝えられる、しかしジュウベイは動かない!?、岡田の顔に困惑の表情が浮かぶ。
「なっ!?、なぜ撃たない!!」
「済まないが、黙っててくれ……」
ジュウベイの静かだが、一切を威圧する凄みのある声が岡田の二言目を封じる。
地下鉄車両が目前を通過した瞬間、バレットの銃口は火を吹いた。薬莢が三つ空中に舞う、信じられない早さでの三連射は反対側の先頭車両の運転席を撃ち抜いていた。
「貴様……」
「悪りぃな、岡田のダンナ」
ジュウベイは床に落ちた空薬莢を拾い上げて袋に入れた。
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