第1話

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その姿を見て男は驚いていた。余りの衝撃に反応が遅れる、勝負は一瞬でついていた……。 「なぜだ……?」 男は失なわれていく意識の中で疑問を消す事が出来なかった……。 車両の中で倒れた男を乗せて渋谷駅に走り去っていく地下鉄銀座線の車両を見送りながら、左目に眼帯をしたヒゲ面の男は床に落ちた空薬莢を拾い上げ呟いた。 「言ったはずだぜ、俺の視線から逃れる事は出来ねぇってな……」
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