第1話

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あれから1週間がすぎた。ジュウベイと岡田は、地下鉄銀座線渋谷駅の横、ヒカリエビルの中にいる。ビルのワンフロアーを貸し切り人払いをしてある。 「さすがは政府機関、やることがえげつないぜ」 「貴様が要求した事だろ」 渋谷で2人がやり取りをしている頃、例のテロリストは銀座駅から地下鉄に乗っていた。 「ジュウベイ、ホシが地下鉄に乗ったそうだ」 岡田はスマホを手にして、ジュウベイに部下からの連絡を伝える。その視線はジュウベイの狙撃銃に向けられていた。 「デカイ銃だな、ゾウでも撃つのか!?」 「バレットM82A3、大型軍用狙撃銃、ゾウどころか戦車だって撃てるぜ」 アンチ・マテリアルライフル(対物スナイパーライフル)と呼ばれるこの銃は12.7㎜の機銃弾の精密射撃専用弾を使用する。対人狙撃での殺傷可能射程距離は最大6㎞に及ぶ。
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