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 ダイスケは椀の中を見つめ、眉をひくりと動かした。口の端もつられ不自然に持ち上がるが、それ以上、あえて何も動作を起こそうとはしなかった。何故なら行動によって今の気持ちを表そうという意図が働かなかった。いや、むしろ、別の思考で忙しかった、と言ってもいい。ダイスケの見つめているのは、ダイスケの朝食の席でいつも出されるみそ汁だった。  その汁の中に、目玉が一つ浮いていた。     
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