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鎌鼬が過ぎると、目先をすぐにリルへと向け、目の前まで飛んでは剣を下から振り上げられる。自らの足元に、風を作ってすぐさまリルは距離をとる。しかし、その距離もすぐに詰められる。何度も繰り返し行われるが、その合間にリルはシェイルに向かっていくつもの鎌鼬を送る。
多少の傷を作るだけの鎌鼬。いくつもの数を撃ち込まれ、シェイルの体にはいくつもの切り傷が残っていく。しかし、ダメージ的には薄いせいか、鎌鼬を気にすることなくリルに向かっていく。
シュンリンがリベリオに近づいてきたとき、リベリオは俺をシュンリンに渡し、シェイルのほうへと向かっていく。
リルが鎌鼬を送った瞬間、シェイルは片腕で軽く顔をかばう。鎌鼬が消えシェイルが動き出す前に、リベリオは腕を伸ばして横から力強い水しぶきを送る。
流されるかのようにシェイルが横へと少し高度も下げてずれる。視線がリベリオへと移るとき、リルが庇っているシェイルの腕に向かって腕を伸ばして掴み、腹部に魔力をこめた蹴りを送りつける。
蹴り飛ばされるシェイルは、そのまま落下し、瓦礫の中へと力強く身をぶつけ埋める。砂煙が舞い、シェイルの姿を見失う。この程度でシェイルがやられるわけがない。体勢を落とし、身構えるが砂煙を切るようにシェイルが飛び出した先は、ルーフォンとアマシュリのほうだった。
落下に気付いていたルーフォンとアマシュリも、シェイルのほうへと身構えてはいたが、瞬時に距離を詰められ体が固まる。
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