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しかし、入室禁止となると、逆に気になって仕方がないボクは、夜中にソーッと起きだして、その奥の間に入ってみた。
かなり広い宝物殿のような、豪華なお宝の数々の奥の、薄暗い台座に、実に美しい笛があった。
(これは高く売れそうだ……。小さいから、盗んでも分からないだろう……)
ボクはその笛を、横にあった風呂敷で包んで、ジャケットの背中側に押し込んで隠した。
そして素早く部屋を出た。
薄暗い宮殿の中……
誰も起きている気配はなかった。
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