ボクは海が好きだった…

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 翌朝、ボクは食事の席で海姫に、 「自宅のことが心配なので帰ります」 「そうですか、分かりました」  そして海姫は、空中から手品のように何かを手にすると、 「では、この箱は上げましょう。陸地に着いたら、いつでも開けてみてください」  それは、ポケットに入るくらいの箱だった。 「あー、たまて箱ですか?」 「いいえ。まぁ……名付けるなら、編入箱です」 「へんにゅうばこ……?」 (やっぱり、むかし噺とは違うな……)
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