嘘つき草男

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突然の別れは、私の過去の恋愛では、よくある事だった。 彼との別れは、美容師の友達からの何気ない報告から。 急にかかってきた電話で友達が言った。 「なんだかんだ言って、彼と仲がいいじゃない。邪魔しようと思って電話してみた」 家でリラックスしながらテレビを観ていた私は、何を言われてるのかピンと来なかった。 「何の話?家に居るけど?」 友達は、街で歩く彼を見つけた。 腕を組み、寄り添う女を私だと勘違いして、私達の仲を知ってる友達は、悪戯半分で電話をかけてきたという。 その女は、どっからどう見ても私に似ていたと言うのだ。 電話を切った後の私の絶望感は凄く、悲しみよりも怒りの方が強かった。 小説に書かれたまんまの行動が、一部始終。 言葉では、敵わない。だから、友達が見た事をそのまま自分に置き換え、メールを送信した。 「凄い者見たんだけど、それ誰?」 結局、返事は返って来なかった。 そのまま、彼との繋がりが切れてしまった。 今さらながら、何でこんな男と一緒に居たんだろうと思う。
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