嘘つき草男

4/5
前へ
/13ページ
次へ
小説では、主人公が、後遺症で彼が「草」呼ばわりしたサラダが、嫌いなったと書いた。 しかし、実際は違う。 私は、サラダが大好きだ 。 悔しいから大量のサラダを食べた思い出がある。 小説では、話を端折っていたが、結構痛い事がある。 それは、彼の嘘を見抜けない事。 一緒にいる時、彼がよく言っていた。 「お前は狙われやすいんだ。だから俺が守ってやる。ちゃんと言うことを守れ!」 霊能力者の付き人の経歴で、自分にも霊感があると言った。 その頃の私は、原因不明の耳鳴りと肩こりに悩まされていた。 病院に行っても原因不明で、医師は、取って付けたような病名を告げ、薬を大量に処方した。 しかし、その薬を飲むと具合が悪くなかった。 結局、彼の言葉を信じるしかなかった。 私を守ると言って、1キロ位の塩の入った袋を渡され常備、車に入れていた。 いきなり、 「矢を持った女が俺を狙ってる。お前の先祖みたいだ」 と言ったり、 「車の外を見るな!向こうが狙ってる」 とか言い出す。 私は、恐いから彼から離れないようにしていた。
/13ページ

最初のコメントを投稿しよう!

5人が本棚に入れています
本棚に追加