幽体離脱

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「・・・・・・お見舞いに行ってあげなさい。喜ぶと思うから」 「うん。わかった。じゃあね」  私は母からの長電話を切ると、カレンダーを見つめて、日曜日に丸をしました。  行き先は私が住んでいる都市から車で片道3時間かかる小さな町です。  そこの総合病院に叔母が入院していました。母の姉にあたる人です。  叔母は末期の癌に侵され、余命数ヶ月と宣告されていたのです。  子宝に恵まれず、叔父と二人で仲良く暮らしていました。  結婚30年目の節目に、夫婦で旅行に行こうと計画を立てていた矢先の宣告でした。
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