第二話

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放課後、廊下を歩いていると、前から数人の男子が賑やかく会話をしながら歩いてきた。 少し避けながら、スマホに視線を落としていると、ふとこちらを見ている人がいる気がして、顔を上げた。 気のせいだったか、すぐにスマホに視線を戻したけどやっぱり視線を感じた。 数人の男子とすれ違い、そのまま下駄箱に向かった。 スマホをしまおうと手を入れると、ポケットになにか入っていた。 手に取り広げてみると、宮からの手紙だった。 先程の数人の男子の中に宮がいたんだ。 ドクンッと心臓の音が聞こえた気がした。 そうか。向こうは、僕の顔を知っているんだ……。 紙を握りしめながら「僕だって、宮……。君の顔を見たいよ……。」 手紙の内容は、しばらく会えない……だった。
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