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うわ、気持ち悪っ!
何で私が、こんな 脂肪の塊みたいな ブヨブヨの おじさんに絡まれなきゃいけないの?
ライヴだって今頃、行ってたら盛り上がってる最中だったのに……
それもこれも斗真のせいじゃん。
早く来てよ!もう!
「恐がらなくていいよ。おじさん優しいから………」
気持ち悪い手が私の手首を掴もうとした瞬間…
グイッと腕を掴まれ、そのまま誰かの胸に抱きよせられた
「おい、何 人のモンに手出してんだよ。さっさと失せろ。変態ヤロウが」
そう私の体を引寄せたのは、紛れもない 斗真だった
斗真の、睨みを効かせた迫力に負け、おじさんは 一目散に逃げていった
ホッと胸を撫で下ろす私に、斗真はきつく抱き締める
「………斗真… 」
安心して 遅れてきた斗真に怒ることを忘れた私は、その胸に抱かれたままウットリしていた。
すると、 目くじらを立てた斗真から容赦ない言葉攻めが降っておりてきたのだ。
「あ?斗真… じゃねぇよ!大体、お前は 何で 、こんなとこにいんだよ!ラブホの前とか、男 誘ってんのと一緒だろうが!それとも、なにか 期待して立ってたのかよ。待ち合わせ時間も無視してな…」
ちょっと待ってよ……
「待ち合わせ場所に、ラブホ通りを指定してきたの斗真じゃん。私、時間通りについたんだよ?」
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