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3 俺様…ライバル現る
「千夏… 兄貴がアメリカから帰ってくる…」
ある日の休日、ベッドの中で一通り 行為を終えた後……斗真が沈んだ声で突然、口にした
斗真の、お兄さん……
いたんだね~兄弟
「へぇ~ どんな人?」
枕に頬杖をつきながらうつ向けになった私は斗真の長い睫毛を見つめながら 聞く
一瞬にして顔を強張らせる斗真
そして………
「一番、関わりたくない厄介な奴だ…」
実の兄のことを、(奴)と言う斗真
そして 露骨に嫌な表情を浮かべる
兄との間に何があったかは知らないけれど、斗真の焦った顔を 見るのは、これが初めてかもしれない…
その数週間後の事……
私の携帯に斗真から着信が、かかってきた
「今すぐ、俺のマンションに来い。兄貴が、どうしても会いたいって聞かないんだ…」
「そっか…… 分かった」
私は軽く考えていたのかもしれない
斗真が、強烈すぎるから… お兄さんだけは 普通の優しい人だって頭の中で勝手に、思っちゃってた ……
よく言うじゃない?兄弟のどちらかは、マトモな性格してる事が多いって……
しかし、その考えは甘かったのだ…
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