3 俺様…ライバル現る

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急いで部屋着に着替えると、玄関へ向かった 来客者を見た瞬間、覗き穴から確認すれば良かった…と後々 後悔するはめになるのだが…… 「はい」 と言ってドアを開けて、立っていたのは…… 「昨日ぶり。ちなっちゃん」 は?宏輝さん……!? ど、どうして ここに…… まさか、さっきの聞こえてないよね… すごくタイミングヒッタリに、チャイム鳴らしてきたけどさ 「ん?もしかして、取り込み中だったかな?」 何、その意味深な笑いは やっぱり聞いてたんだ 絶対、聞き耳たててたんだ もしそうなら……偶然にしても 趣味悪… 「あの…… 私の部屋は、なんで分かったんでしょうか……」 まさか、また気紛れで尾行してきたとか言うんじゃないよね 「ん?気紛れだよ?斗真の後をついてきた」 ハァ…… また 気紛れって言ったし ストーカー気質あるんじゃないの?宏輝さんって… ニコニコ笑う宏輝さんの、その笑顔の意味を知った時…ストーカーなんて、まだ可愛らしいものだと気付かされるのだ。 「なんてね…… この隣に引っ越すことになったから、挨拶回りだよ。ちなっちゃん…… はい。どうぞ」 挨拶の品だと思われる白い箱を差し出す宏輝さん 驚きすぎて、思わず落としてしまう そんな様子に宏輝さんは笑って 「よろしくね。ちなっちゃん」 そう言ったのだ… 「いや……何で隣に?よく私がこのマンションに住んでるって分かりましたよね」 しかも、昨日の今日って…… 有り得ないんですけど 「まあ、簡単じゃない?斗真の部屋を漁れば。隠し方がヘタクソだし、何でも出てくるからね… 暇潰しには丁度いいよ」 暇潰しに探して、私が住んでるからって ここに住もうと思ったわけ…… ハァ……ますます 意味分からない……
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