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「普通にするよ。家族だし」
ポケットから携帯を取出し、早速美紗を『佐藤家』のグループに招待すると、美紗も鞄から携帯を出し、
「宜しくお願いします」
と言いながら、『佐藤家』のグループに自分のIDが加わった画面をオトンとオカンに見せた。
「こちらこそ。ようこそ美紗ちゃん。家族になってくれてありがとう」
美紗の携帯を覗き込みながら涙するオカン。
そんなオカンの隣で『美紗ちゃん用に可愛いスタンプ買おうかな』と言っているオトンが、じわじわ面白い。
LINEの話や、結婚の話で盛り上がり、暫くして実家を後にする事に。
時刻はAM11:00。
お昼ご飯には早いし、これからどうしようかなと考えていると、
「今日、これから時間あるし、真琴ちゃんのグロス買いに行かない? 真琴ちゃんが買いに行った時に売り切れていたら可哀想だし。今のうちにあるだけ買っておこうよ」
美紗が買い物デートの提案をした。
「優しいねー、美紗は。真琴なんかの為に。でも、予定もないし行こっか」
美紗と街をブラブラするのもいいなと思い、美紗の手を取ると、
「うん!!」
嬉しそう返事をした美紗が、俺の手を握り返した。
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