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「真琴の事も一段落したし、あとは小田さんだね」
頬杖をつき、何か良案はないものかと思考を巡らせる。
「…私、思うんだけどさ。岡本さんって小田ちゃんの事、好きなんじゃないかと思うの」
美紗が、頭を捻る俺に突拍子もない事を言い出した。
「それはない。だってアイツ、俺と小田さんをくっつけようとしてたし」
「私、今まで漫画の中だけの話だと思ってたんだけど、少女マンガ男子って実在するのかもと思って」
美紗の話はもう、突拍子どころかわけが分からない。
「ちょっとごめん美紗。何言ってるか分からない」
「少女マンガに出てくる噛ませ犬男子って、相手が自分に気がないと分かるとスーッと引いて、逆に相手の恋を応援し出したりするんだよ。日下さんもそうだったんだけど。
だって岡本さん、タイミング良すぎると思わない? 小田ちゃんが困った時は必ず岡本さんが登場するでしょ?」
人差し指を突き立て『少女マンガ男子とは』の説明をする美紗。
美紗の言う事には思い当たる節がある。
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