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ハルト
「おおかみ少年」の話を知っているだろうか。
嘘をつき続けると、ときどき本当のことをいっても信じてもらえなくなるよ、正直に生きることで、人から信頼を得ることができるんだよ、という教訓を示した、あのイソップ物語のことである。
子どもの頃から、何度もそんな話を聞かされ俺たちは大きくなったけども、全く嘘をつかずに生きている人なんて、きっといないよね。実際には、毎日毎日小さな嘘をたくさん重ねなければ、生きてはいけないのだから。
これは俺の考えだけど、誰も傷つけない嘘ならついてもいいんじゃないだろうか。例えば誰かを助ける嘘ならどうだろう。だけど、誰かを騙す嘘はいけないかな?いや、時には騙してあげたほうがいい時だってある。
一言に”嘘”といっても、嘘にはたくさんの種類があった。この春、俺はハルトと出会って、嘘と本当について、たくさん考えることになる。
今回は、俺たちに新しくできた大親友の話。とても大切な思い出だから、俺はあいつとのことを忘れないよう、これからもこの春の出来事をときどき思い出そう。
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