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私と有紗は何も言うことが出来なかった。私は何かを言わなくてはと思って言った言葉が「それなんですか?」だった。横にいた有紗はまるで「それ今聞く?」と言いたげな顔で私を見ていた。
「これですか?塩です。海ですので塩です」と目の前にいる少女は照れながら言う。
「なんだ、麻薬じゃないのか。って塩?なんでだよ、おかしいだろ?」と私は思わずツッコミを入れてしまった。
「だってしおと言ったらこれよね?」
「いや、海の潮って言ったらちゃんとここにもう撒かれてるでしょ?」と私は言う。
「この変態が!!おいで、彼女さん。その人、危険ですよ?」と目の前の少女が言う。
「変態……。お邪魔します」と有紗は中に入っていく。
「有紗?」
「そんな汚らわしい口から私の清らかな名前を呼ばないてくれませんか?あっ、ウミちゃん。先ほどまで汚い物触ってたのでお手洗い貸してくれるかな?」
二人は中に入っていく。私は海の潮について説明……まだ完全にしてはいないと思うが、その際に変態呼ばわりされて少女に有紗を奪われた。そして有紗は私を汚い物扱いされた。なぜだ。そしてなにか違和感を感じる。二階の白い横長の布を見てつぶやく。
「ビッチめ!!」
いや、そこじゃない。何かおかしい。私は視線を横にずらす。
「ウミの家……」
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