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「さすが変態さんですね。彼女さんの麗しい姿を見てしまうとは。話によると、幼なじみだとか。私が彼女だったらあなたを嫌いますがね。このゲスが!!」
この女に言われたくないな、特に最後は、と思いつつも頼んでみる。
「彼女に変わってもらえるかな?」
「かわいそうに。彼女、死にたいって言いながらお手洗いから出てこないのよ。だから私、そんなあなたのためにチャンスあげる。裏側に窓から入ってきな。柵は右左ずらして上にあげれば外れるから。おいでね」
「ありがとう。お前、意外といい奴だな」
「ぷっ。いえいえ」
彼女はそう言ってインターフォンの通話を切ったらしい。彼女の言う通りに裏側に回ると窓があった。おぉ、脚立も用意してくれるとはあのビッチ準備いいじゃないかと思い、それに上がり彼女の言う通り茶色の柵を右左ずらして上にあげた。煙がモクモクと私の顔をめがけて当たっていく。そして悲鳴とともに熱い何かが飛んでくる。これはお湯か?
そう、私は風呂場を開けてしまったらしい。そこに有紗が入ってたらしい。
「どうだった?彼女の裸は?」
インターフォンから嬉しそうに話すウミという女。そしてそこから聞こえてくる有紗の啜り泣く音。その音を聞く度に悪い事をした気分になっていく。
「前言撤回。お前、最低だな」
「うん、誰もが言ってくれる」
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