好きな人がくれる魔法の言葉

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「あぁ」 「……どうして?」 梶くん いつもはちゃんと朝礼に 参加してるのに……どうしてだろう。 ……というか この キャップ固すぎて 全然、開かないんだけど……。 「ん」 「え?あ、うん……」 ドリンクの キャップがなかなか開かなくて 四苦八苦していると貸せよと 言わんばかりに私へと手を出す梶くん。 ドリンクを 梶くんへと手渡せば 梶くんはいとも簡単に 軽々とキャップの蓋を開けた。 「ほら」 「あ、ありがとう。いただきます……」 ドリンクを受け取り ゆっくりと 飲めば独特な苦味と味が 一気に口の中へと広がり 私の表情を一気に強張らせた。 「ぷっ、すげー顔。やっぱり、それ、不味いんだ。」 口の中の 味を変えるべく 袋の中にあった ミネラルウォーターを一気に飲めば そんな 私のことを見ながら ケラケラと意地悪く笑う梶くん。 「……あれ?不味いんだ、って、え。ちょっと待って。このドリンクが不味いこと知ってて私に飲ませたの!?」 ガバッと 勢いよく 立ち上がれば二日酔いの余韻と さっきの不味いドリンクのせいで 思わず口からでそうになりウッとなる。 .
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