好きな人がくれる魔法の言葉

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「バーカ。そういう類のドリンクは全部、そんな味なんだよ。」 口角を 意地悪く釣り上げ そう言う梶くんをジロリと睨む。 「だったら、最初に教えてくれれば良かったのに。」 「アホか。飲む前に言ったら、それこそ面白くないだろう?」 「……」 真顔で そう言う彼の言葉に ああ…… たしかに 彼の性格を考えれば、と なんだか変に納得してしまう私がいて。 「……梶くんって、ホント、意地悪だよね。」 「そうか?」 「そうだよ。それに、他の子には優しいのに私にだけいつも意地悪してくるし」 他の子には 優しく笑顔で接してるのに なぜだか 梶くんは 昔から私にだけは 悪魔のような笑みを浮かべ ちょっかいかけてくるか意地悪ばかりしてくる。 「ああ、それはお前だからな。」 「……どういう意味?」 私だからって? 彼の言葉の意味が わからずに首を横にかしげる。 「……鈍感」 「え?」 「多分、気づいてないのお前だけだと思うぞ。」 「え、えっ、どういうこと?」 ますます 梶くんの 言葉の意味がわからない。 .
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