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「だからこそ、余計に梶くんは心配で仕方ないのよね。……それで、あの電話……」
「え?」
「ううん、なんでもない!江藤は彼に愛されてるわよねって話し。」
「い、痛いよ、神部さん……」
意味深な笑みを
顔いっぱいに浮かべながら
話を誤魔化すようにバシバシと
私の背中を容赦なく叩いてくる神部さん。
これが
地味に痛い……
「……大丈夫、大丈夫!アンタには、ちゃんとアンタを守ってくれるナイト様がついてるんだからさ。」
私のことを
守ってくれてる、か……
たしかに
彼は
付き合う以前から
私が困っていたり悩んでいたら
さりげなく私のことを助けてくれていた。
それは
付き合い始めた
今も昔と変わらなくて。
私にとって
彼の存在がそうであるように
彼にとっての
私の存在がそうあってほしいと切に思う。
「江藤が不安になることはないよ。」
「……ありがとう。じゃあ私、これ経理に届けてくるね?」
神部さんに
笑顔で感謝のキモチを伝え
領収書を手に持ち経理課へと向かった。
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