指輪に込められた彼からのメッセージ

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主任へと 頭を下げて 食事の誘いを断る。 「今日、都合悪い?なら、明日でもいいよ。」 「あのっ、違うんです!実は私……付き合ってる人がいて……」 下を 俯きながら 食事に行けない 本当の理由を主任へと伝える。 私には 梶くんがいる…… 主任が どういう意図で 私のことを食事に 誘ってくれたのかはわからないけど やっぱり どんな 理由であっても 彼以外の人と 2人っきりになるのは良くないと思うから。 「……へぇ、本当に付き合ってる人いたんだ。」 「……はい」 「じゃあ、その指輪も彼から?」 「……はい」 下を 俯いたまま 左手薬指に輝く 彼がくれた指輪を右手でなぞる。 「イミテーションリングかと思ってた。」 「え?」 「てっきり俺は、男避けにつけてるだけかと思ってたよ。」 「ち、違います!!」 この指輪は 梶くんがくれた 私が彼のモノだって印の指輪で 彼の 熱い想いが たくさんつまっている 私にとって何よりも大切な指輪…… 「ふぅん……。でも、残念。別に俺は、キミに彼氏がいても一向に構わないよ。」 「え?」 「俺の心に火をつけた責任……ちゃんととってよ、江藤さん。」 .
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