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''俺の心に
火をつけた責任とってよ''
主任から
そう言われて早数ヶ月。
その日以降
主任からの私への謎の
アピールは日に日に増していく一方で
食事やデートに
誘われては断るの繰り返しの日々が続いていた。
「……大丈夫?ほら、ミルクティー。」
「ありがとう……」
昼休み
中庭の
ラウンジの机に
力なく伏せていると
飲み物片手に戻ってきた
神部さんは私へと
あたたかいミルクティーを手渡してくれた。
「主任も毎日毎日、飽きずに頑張るわねー。本当、感心するわ。まあ、あんなにも猛アタックされたら精神的なダメージは大きいわよね」
「……違うの……」
「ん?」
「主任のことで、元気なくしてるわけじゃないの。実は……梶くんと、ここ最近会ってなくて。」
主任のことは
そこまで私に
精神的なダメージは与えていない。
私が元気がなくて
落ち込んでいる理由は梶くん不足だからで。
「喧嘩でもしたの?」
「……してないよ。梶くん、仕事が忙しいみたいで……会うことはおろか、最近は声すら聞いてないの……」
最後に梶くんと
会ったのはいつだったかな……
もうその日付すら
思い出せないくらい彼に会っていない。
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