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うふ。
やだ、もう、愛人ったら、パパみたいに大人しい態度が出来ないのね。
私が悪戯し始めると
「ちょっと。こんな所で・・・やめなさいよ。」
小さな声で言うの。
私はドレスのスリットの間から手をのばして入れ、愛人のガーターベルトのサスペンダーを外そうとしたのね。
ちょうどメインが来たところで、手をモゾモゾさせてやったのよ。
もう、こうしてストッキングを引っ張ってしまえ!
「や、やめなさ・・いよ。」
って彼女は言うのだけど、喜んでるみたい。
だって、本当に困ってるのならパパに言えばいいじゃない。
ね、ココ。
貴女がパパにしたように触ってあげるから。
「ん・・・バカ。やめなさいって」
いつもは上手に料理を赤い口に運ぶ愛人が、グロスのついてフォークをカチャッって皿にあててしまい、床に落としちゃったわ。
私たちのテーブル係が空気のように現れて何事もないように新しいフォークを置いて、落ちたものを持って去っていく。
パパが
「ありがとう。」
と言って、愛人はパパにウィンクし、私は眉をあげて彼女を睨んだのよ。
・・・・・・・
頬杖ついて外を見てると、お揃いのジャケットを着て歩く男女の集団があった。
体育会系の学生達には歩くときまで、ヒエラルギーがあるようだ。
同じくらいの背の高さで同じような服装を着た女子学生3人が大きな口で笑ってる。
だるそうに背中を丸めて歩くメガネをかけた男子。
図書館に行くのかしら。
ボーとしてる私を後ろの友人がペンで背中をつついて教えてくれた。先生が私を気にしてるようだ。
私は体は黒板の方に向いて、授業を聴くふりをしながら、時々「パパ」と会った場所やあちら側の校舎を見ていた。
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