第十章:貴方の隣で咲く花になりたい

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「いいって。別に責めるつもりはないから。で、気は済んだのか?」 「え……っと」  今、ここで杉浦に誘われたら応じてしまうだろうし、許してもらえるならもう少し……。返事に迷う自分を見て、再び杉浦は笑っていた。 「まぁ、たっくんはヤリたい盛りだしな。じゃあ、今日はとことん付き合うよ。気が済むまで」 「ほんと、ですか?」 「ん。俺が悪かったって思ってるから」  その言葉を聞いて、はいそうですか、とは返事が出来ず、和田は黙った。 「どうした?」 「いえ……」  いきなり体を繋げてしまったけれど、求めてしまったのは自分だけれど、それよりも杉浦とこうして話がしたかった。ずっと聞きたかったことがたくさんあった。今の杉浦なら話してくれるかもしれない。    どう、切り出したらいいのかわからず、黙っていると、杉浦がはぁとため息をついた。 「わかってるよ。いろいろ聞きたいんだろ?ちゃんと話すよ。たっくんには言っておきたい」 「はい……」  和田も杉浦もベランダの柵に手をかけ、再びまっすぐ前を向いた。
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