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第2章 王都編 第35話
酒場を出た竜人はジャックと別れることになった。
「今日はありがとうな。まあ、にーちゃんも元気を出せ!」
ジャックは竜人の肩を叩くとその場を後にした。
竜人はあれから結構な時間が過ぎたことを確認すると、エリスたちと別れた場所まで戻ることにした。
やがてエリスたちの幼馴染の店まで戻ってきた竜人は、店の前にいるエリスとコルビーが何やら言い争いをしている場面に遭遇した。
「だから、エリスは騙されているかも知れないだろ。いきなり会った人間の兄妹になって、危険な旅にまで付き合わされてるなんて!」
エリスがコルビーを睨み付けるように言う。
「何で何も知らないコルビーに兄さんのことを悪く言われないといけないの。兄さんは私やミーナを奴隷から解放してくれて、いつも危険なときに命を張って助けてくれたのよ!」
エリスの言葉にミーナやラビアたちも、コルビーを睨み付けるように同意していた。
コルビーは気圧されながらも、なお反論する。
「それでもなにか目的があってしているだけかもしれないじゃないか。俺はただエリスやミーナが心配なだけなんだよ。ここに居ればもう危険な目に遇うこともないし、生活だって俺が面倒見てやるから。」
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