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「に、兄さん行きなりどうしたんですか?」
エリスは行きなりの竜人の行動に驚きの表情を浮かべた。
「いや、何でもない。少し寒気がしたんだ。」
「そうですか。」
エリスは少しがっかりしたような、ホッとしたような表情で答えた。
「兄さん。そろそろ戻りましょう。ミーナたちも心配してると思いますし。」
エリスは立ち上がり竜人の手を取る。
「ああ、そうだな。」
エリスに笑顔を向けると竜人は立ち上がり、ミーナたちのところへ戻っていった。
その様子を少し離れたところから観察していた少女がいた。
(ふう~、エリスもなかなかやるわね。いきなりキスをしたのには流石に驚いたわ。でも、竜人も雰囲気に流され過ぎじゃないの。いくら血が繋がらないとは言え、妹にキスしようとするなんて不純異性交遊は未成年の間はお姉ちゃんが許しませんからね。)
警戒警報が発動した舞は、慌てて竜人の元へ空間転移していた。
しばらく様子を見ていたが、流石に二度目のキスしようとしたところで思わず殺気を飛ばしてしまった。
神メーナスは、恐らく諦めた様子で舞の様子を見ているだろう。
こうして、舞の活躍(?)により竜人の不純異性交遊は阻止されたのだった。(柳舞・談)
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