第1話 目覚め

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「勇樹、お母さん別に同性愛を否定する気はないわ。でもね、その身体は由姫のものよ。由姫本人が望むなら別に構わないけど。でもいつ由姫が戻ってくるか分からないのだから、それまで女の子同士と付き合いするのはお母さん許しませんからね!」 「うっ。」 それを言われると何も言い返せない勇樹であった。 「取り敢えずは、お母さんこれから家に帰ってお父さんと今後の相談とかしてくるから、精密検査が終わるまでは安静にしてなさいよ。あと、くれぐれも病院の人にはばれないようにね。もしばれたら、いろいろ実験台にされちゃうかもよ?」  母は勇樹を脅すと、病室から出ていった。 (はぁ~。たく人の気も知らないで。あれ、待てよ、トイレとかどうするんだよ~。)  今頃事の重大さに気付き始めた勇樹であった。
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