1話 スカンクのチャーマル

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知ってるよね。 あの身体がくさいやつ。 そうあれ! 別に身体がくさい訳じゃないんだよ。 身体全身から出るガスがくさいんだ。 僕の身体は2時間以内で不定期にガスが出る。 その匂いは強烈で友達も出来ない。 僕はいつも1人ぼっち。 ある日、僕は自分のガスを火の燃料にしてクッキーを焼いた時に、ガスの量を細かく分けて一緒に焼くと色んな素晴らしい味のクッキーが焼きあがる事を見つけたんだ。 だから僕はこの都会の片隅でクッキー屋さんをやろうと田舎から出て来た。 この街にはお金は無いんだ。 その代わりみんなからのありがとうや感謝の気持ち(スター)で生きている。 それが活力になって、次の日もクッキーを焼けるんだ。 この街のそれぞれの家には、壺があってそこにメッセージを添えて感謝したい動物の名刺を日付が変わる前までに入れる。 朝起きると壺の中から星がポンっと出て来て、誰からどんな感謝が来てるかを確認できるんだ。 名刺じゃなくても手紙でも大丈夫なんだ。感謝の想いを込めて入れたスターは必ずその人に届くようになっている。 それがエブリスタ街のシステムなんだよ。 じゃあ、ありがとうや感謝が貰えないとどうなるか? それはね。1日お休みになる。元気もやる気も起きなくなってしまうんだ。 ただし、次の日も元気に行動するには最低でも10感謝の星を貰わないと、暮らせない。そんな街なんだ。 変わってるでしょ?
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