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4話
しばらくタヌキ君の後ろを歩いて海に着いた。
『何するの?』
「海の中でガス出してくれよ。スカンク!」
何を言ってるかわからなかったけど拝むように頼むタヌキ君に根負けして、僕は海に入ってガスが出るのを待った。
あっ!そろそろかな?
身体からガスが出た瞬間、
海の周りに魚がプクプクとたくさん上がって来た。
「うぉー。みんな気絶してる!予想通りだぜー!大量だ!大量!!」
タヌキ君はこうなる事を、わかっていたみたいだった
僕は、自分のガスで魚を苦しめてしまった事が少し悲しかった。
でも、僕の気持ちとは反対に、タヌキ君はカゴに魚を沢山入れて、ニコニコしていた。
タヌキ君が、大量の魚をカゴに持ち、砂浜に戻って来た。
「スカンク!おまえはオレが見込んだ通りのやつだ最高だ!毎日1回オレの為に、ガス出してくれよ。」
笑顔のタヌキ君が嬉しくて、僕は頷いた。
『でも、タヌキ君。多分明日は寝込むから動けないと思う。だから毎日は無理だよ。』
「わかった!じゃあ明後日また来るからな。ってか、おまえ明日動けないって、感謝のスター10も集まらないのか?」
『うん。10どころか、今まで1回も貰った事がないんだ、、、。』
「じゃあ、初めてのスターはオレだな!」
『ありがとう。楽しみにしてるねタヌキ君!』
砂浜から道路に出た。僕は去り際に言った。
『クッキー食べてねー。クッキーの感想聞かせてね。』
タヌキ君は、僕の声が届いていないのか、取れた魚だけを見ながら、ニコニコ笑っていた。
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