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ビーチパーリー
「田中さん、その服はなんね?」
「は? 半袖半ズボンになりなさいと言われたので。おかしいですか?」
田中は、ダースベイダーがプリントされた黒Tシャツに黒の綿のハーフパンツ、ナイキのサンダルを履いていました。
「あげっ、黒のシャツは暑いよ」
「黒のパンツも暑いよ」
「焦げるよ」
口々に言われ、田中は、前回の祭りにお揃いで作ったという、ハイビスカスの花がプリントされたかりゆしウェアを渡されました。
「うん、似合う似合う」
「上等(大変良い)さー」
「ありがとうございます」
田中は生まれて初めて、ピンクのシャツを着ました。
「さあ、これからビーチパーリーだっからよー。田中さん、目隠ししてねー」
なぜ目隠しをされるのかわからないまま、田中は照屋と喜屋武に両腕を取られ、社屋から出て行きました。
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