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海なし県について
「だっからよー。日本に、海なしけんって、いくつあるか知っているわけ?」
「おー。知っちょる。内陸県ね」
「言ってみれ」
「いっくよー。山梨、長野、岐阜、栃木、滋賀、奈良、群馬、埼玉かね」
「であるね。正解。でも順番がばらばらやし」
「柳と支那草(やなぎとしなぐさ)であるわけ」
「なんねー?」
「やは山梨,なは長野,ぎは岐阜,とは栃木,しは滋賀,なは奈良,ぐは群馬,さは埼玉」
「なるほど。そんな覚え方があるわけね。でもそれは差別用語が含まれているねー。大っ平に口にしないことをお勧めするよ」
「だー(はい)」
「ところで今度、埼玉県出身のいきが(男)が、ちゅうさねー(来るね)」
「ちゅうさねー」
「海を見たことがあん(ある)かねー」
「ないやんやー(ないだろうね)」
「海を見たら、しかぶやんやー(驚くだろうね)」
「しかぶやんやー」
「こっちに来る前に、電話で予備知識を教えておこうかね」
「だぁや、うや切やっさー(それは親切だね)」
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