1日目『11月10日(火)』

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 蓑井の自殺のことを、すでにクラスの奴等が忘れているように。  友達を作る間もなく、その土地から去る日が来てしまうように。  いつまでも誰かの為だけに止まってくれる程、時間は優しくない。 「飽きた」  いつまでも続く同じような文面に、息をつく。これ以上は単なる時間の無駄だ。  ツイッターを消そうと、指をスマホのホームボタンへと伸ばす。  が、その瞬間だった。 『ツイートが送信されました』  画面上に流れた文字に、目を疑う。どういうことだと思いながら、画面を一番上の呟きにまで引き戻し、そこにあった光景に俺は更に自身の目を疑った。 『しのう』  先程はなかった新しい呟き。けど、俺が注目したのはそこだけじゃなかった。本当に目を見張った箇所は、その呟きの斜め上に書かれている日付だった。 『10月6日』  それはちょうど、蓑井が自殺をした日の一週間前のものだった。
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